2024/05/16
膿皮症の治療例をご紹介します。
症例
フレンチ・ブルドッグ
主訴
数日前から皮膚の湿疹が目立ってきた、とのことで来院されました。
来院時の実際のようす
膿皮症(細菌性の皮膚炎)を繰り返しており、薬用シャンプー・抗菌薬を継続していたが、ここ数日臀部のあたりの湿疹が広がってきたとのことでした。
実際に患部を確認してみると、臀部や下腹部を中心に発赤と鱗屑(フケ)と、一部膿疹(ニキビのような白いぷっち)認めました。
検査、治療
皮膚スタンプ検査(膿疹ぶ部位)より、球菌の感染を認めたため、細菌培養および薬剤感受性検査を実施しました。
結果から、過去に使用していた薬剤に耐性のある細菌が検出され、結果に基づいた抗菌薬の内服管理を開始しました。
補助的に薬用シャンプーも継続としました。
経過
2週間後の経過チェックでは湿疹は減ってきており、治療開始から1ヶ月で体表の湿疹は消失し、治療終了としました。
本症例は基礎疾患にアレルギー性の皮膚炎があり、皮膚バリアが正常のワンちゃんより弱く、感染を起こしやすい傾向がありました。皮膚ケアのため、今でも定期的な保湿系のシャンプー管理をお願いしています。